ZR1実走レポート No.15 ZR1冷却能力アップ
ZR1のラジエター交換作業
かねてより予定していたラジエター交換作業を開始した。
ラジエターは3月に入荷していたRonDavis製のZR1用大容量タイプだが、懸念された漏れ確認の為の加圧TEST等も無事終わったので装着する事にした。今後全ラジエターで加圧チェックが必要と思う。
さてRonDavis製ラジエター装着は、マウントの位置などの問題もなく完了した。ホースは基本的にワンタッチカプラーなので楽だが、以前このカプラーからも漏れが発生した経験があったので、何度もチェックをした。
またC6RSに使用されている他メーカーのZR1用ラジエターも手配したので、入荷したら詳細を掲載予定。併せてノーマルラジエターとの比較も行う予定だ。
Dry Carbon製ブレーキダクト
ZR1のFrontブレーキダクトに接続したDryCarbon製ブレーキダクト。雄型に貼り込んだ製品なので外側は白く見えるが、内側は滑らかでCarbon目も鮮やかだ。
フロントSplitterはZR1用GM純正品。アンダーパネルの取り付け部分が無かったので、アンダーパネルに合わせて独自に製作した。また平らなアンダーパネルの形状は、よりダウンフォースを得る事ができる様に改善するつもりだ。
同じく反対側のブレーキダクト。ZR1/Z06のブレーキ冷却用吸気口は、フロントSplitterの後方で下向き方向になっているが、これでは吸入効率は悪いと思われる。今回装着したブレーキダクトは、フロントSplitter前方の吸気口に接続するタイプなので、前面の高圧部分からの吸気をダイレクトに効率良く取り入れる事が可能となった。
ラジエター交換後の水温
ラジエター交換後の水温は大きく低下した。同時に外気導入と熱気排出の改善作業を行ったがこれらも効果があったと思われる。
(1)~(3)の状態で比較してみた。
TEST(1)新車状態、完全ノーマルZR1
TEST(2)低温サーモスタットに交換及びエンジンチューニングを行った状態
TEST(3)Ron Davis製ラジエターに交換及び、外気導入と熱気の排出の改善作業後の状態
尚TEST走行距離は約50kmで一般道と高速道路を含むコースで行った。水温と油温は道路条件等で変わるので、あくまでも参考数値として見て頂きたい。
また外気温は一般道と高速道路の本線上の測定値だ。
(1)新車状態 完全ノーマルでエンジンチューニングも無しの状態
外気温9度~10度 水温84度~88度 油温90度~97度
(2)ノーマルラジエターで低温サーモスタットに交換及びエンジンチューニングで加給圧アップ等を行った状態
外気温20度~24度 水温85度~91度 油温95度~105度
(3)Ron Davisラジエターに交換及び外気導入と熱気の排出の改善を行った。更にECMのプログラム変更等エンジンチューニングを煮詰め直し、これまでで最も高出力となった。4速の全開加速で違いが確認できた。
外気温29度~31度 水温82度~86度 油温94度~100度
以上の通りの結果となった。外気温が約10度のTEST(1)時より、外気温が約30度のTEST(3)の水温の方が若干低い結果となった。
(4)6月25日の水温と油温データがあったので参考のため掲載した。上記(3)と同じエンジン仕様で、ラジエター交換前のノーマルラジエター装着時のデータだ。また外気導入と熱気排出の改善作業は行っていない状態となる。
外気温33度 水温88度~92度 油温95度~105度
やはりZR1は熱対策の効果があるようだ。