ZR1実走レポート No.2
Z06(左)とZR1。Z06はZR1より低く見える。ZR1はHoodが盛り上がっているのが高く見える原因らしい。コルベットを長く乗り継いで来たが、Z06とZR1は最も完成度も高く、お気に入りのコルベットとなった。
ノーマル車高のZR1。ホイールはEuro Cross を装着。色は HyperBlack 。サイズは19-10.0Jと20-12.0JでJWL規格適合品。約3mm程度ノーマルホイールより外側に装着となる。
車高を約25mm下げたZR1。ホイールサイズはZR1純正と同じだが、タイヤサイズは275/325と10mm小さい。この10mmのサイズダウンで過敏なハンドリングと、乗り心地をかなり改善できた。
ノーマル車高のZR1
車高を約25mm下げたZR1。ホイールはEuro Crossの艶消し黒色 仕様。車高下げはリーフスプリング両端のBoltで行ったが、F55ショックアブソーバーのストロークが無いため、車高下げ用ビルシュタインショックアブソーバーへの交換を要した。
GT3ナックル交換後の最新バージョン。車高はフロントを更に少し下げ、逆にリアは少し上げた。スプリングレートは前後とも補助コイルスプリングを装着し、ホイールレートで約30~50%のアップとしたが一般道から高速までの挙動が明確に改善された。ハイグリップタイヤとの組み合わせが楽しみな足回りに仕上がった。
Euro Cross19-10.0Jを装着した前輪。PS2 275/30ZR19で10.0Jホイールは丁度良い感じ。タイヤはランフラットではなく、通常のタイプなので軽く乗り心地も良い。
Euro Cross20-12.0Jを装着した後輪。PS2 325/25ZR20で12.0Jホイール。これも適正サイズ。やはりランフラットではなく通常のタイプ。
ノーマル車高で後方から。タイヤとフェンダーの隙間が大きいのが少し目立つ。但しタイヤ/ホイールの合計で23kg軽量 !!になったのは乗り易さと乗り心地に大きな効果があった。後日シートをレカロに替えたが、左右でさらに約28kg軽くなり合わせて51kg軽くできた。これにマフラー交換で約10kgの軽減が出来たので合計では61kg減となった。
Euro Cross 艶消し黒とミシュランPS2 サイズは275/325
車高を約25mm下げた状態。更に後日、最終バージョンでは若干変更した。具体的にはGT3用ナックルを装着してフロントを少し下げ、逆にリアは8mm程度上げたが、GT3用ナックルの恩恵でショックアブソ-バーにはまだ十分なストロークが残った。これなら車高下げが困難な、純正F55ショックアブソーバでも使用可能だ。
WESTの風景。
C1~C6コルベットまで。コルベットに乗り続けて35年、コルベットの修理は30年を超えた。
ZR1入荷。
コンテナで輸入されたZR1は、通関の後コンテナごとWESTまで搬送。コンテナから4柱リフトを利用して自走で搬出完了。
ZR1入荷。
画像はコンテナから黒色と黄色 2台のZR1が搬出されたところ。
コーナーウエイト測定 前輪
コーナーウエイト測定 2010 ZR1 2010 ZR1 前輪
燃料は約 3/4 の状態で測定したZR1の車輌重量は1,521kgとなった。ガソリンの重量を約40kgとすると、車輌重量は約1,480kgとなる。因みに2009年式と2010年式では若干重量差があった。2009年式は約1470kgと軽かったのは、ローンチコントロールが装着されていないのも一因と思われる。
余談
ZR1はタイヤホイール交換で23kg減、シート交換で28kg減、マフラー交換で10kg減を合計すると、車輌重量では1,410kgとなり、何とZ06 と同等となった。
コーナーウエイト測定 2010 ZR1 後輪
各コーナーウエイトは次の通り。 ドライバー70kgが乗った場合は、
392kg 403kg 414kg 410kg
361kg 365kg 389kg 378kg
以上の通りかなり優秀な数値だった。
日本製スポーツシートを装着テストした。シェルはCabon製で軽いが、リクライニング機能等でバケットシートよりは数キロ重い。
レールとベース込みの重量で約17kg。偶然だがこのシートの表皮はZR1の内装レザーとかなり近い感じでマッチした雰囲気が良かった。但し座面も同じ素材のためか滑り易く、体が固定されず不安定に感じた。特にMT車の場合、確実なクラッチ操作と安定したブレーキング及びアクセルワークには座面の固定(安定)が不可欠と改めて実感した。
ビルシュタインショックアブソーバー
ビルシュタインショックアブソーバーと補助スプリングを装着した。その結果足回りはかなり改善され、挙動も安定して高速でも乗り易くなった。画像の通りリーフスプリングを併用するタイプでノーマル比約30%~50%アップのレートとなったが、硬過ぎずしなやかながらクイックな乗り味になった。特にリアショックアブソーバーに関しては、伸び側の減衰力の見直しに効果があった。
ZR1用試作マフラー#2
試作マフラーの#1は Corsa Muffler をベースにした。
ZR1はZ06に比べてはるかに消音が楽だった。6.3Lと排気量が小さく低圧縮比の恩恵か。砲弾タイプの試作マフラー#2でも意外にこもり音も小さく、苦にならない排気音で十分実用的と思える。
リアDiffuser #1テスト
アメリカ製だが、かなり大胆なデザインが印象的。バックライトの取り付けは工夫を要する。但し今回はリアDiffuser #2を先に装着する事となった。
リアDiffuser #2テスト
同じくアメリカ製で素材はCarbonとなる。ノーマルの延長線上のデザインなので違和感も無く、機能的にも十分と思えたので装着を決めた。但し中央部分の剛性が不足気味で、有効なダウンフォースを得るには面の補強が必要と判断した。
リアDiffuser #2
デフまでカバーされているが、この部分が薄く剛性が不足していた。Diffuser 装着に伴い、車体側の取り付け部分も補強した。
エンジン作業開始
スーパーチャジャーの加給圧アップ作業に取り掛かった。画像はインタークーラーを取り外した状態。ノーマルのSnout(吸気口)はかなり上を向いている。Snoutの先にスロットル装着となる。
運転席側から見たスーパーチャジャー本体。三角形の穴の中にローターが見える。
スーパーチャージャー本体をエンジンから取り外した状態。吸気ポートはLS7より若干縦長だ。またLS7はCNCポート研磨仕上げが標準だったが、ZR1のLS9のポートはCNC研磨仕上げは省かれていた。ポート研磨で馬力アップの可能性を残しているとも考えられるが、本音は残念だ。
吸気ポートの拡大画像。ポート研磨は省かれている。
スーパーチャジャー本体からSnoutを取り外した状態。3本のピンが有るのがスーパーチャジャーメインシャフト。上がバイパスバルブ側ポートで下の黒い部分が吸気ポートとなる。
スーパーチャージャー本体にLingenfelter社製Snoutを装着した状態。ノーマルと比較してポートの曲がりが少なく真っ直ぐ出ているのが特徴。これは吸気抵抗を減らし加給圧アップの効果があると説明されている。
スロットルを装着した状態。左側の黒いプーリーはLingenfelter社製の加給圧アップ用小径プーリー。ノーマルプーリーは圧入されているので交換にはプレス作業が必要だが、Lingenfelter社のプーリーは10本のBoltで固定されているので交換が容易だ。
スーパーチャジャー本体を再びエンジンに装着した。
インタークーラーを装着した状態。先端は冷却用ホースがつながる。
同じくインタークーラーが装着完了した状態で助手席側からの画像。
エアークリーナー部分。これもLingenfelter社の製品。
ワイヤーハーネス、ベルト等をを装着した状態。これでエンジン作業はほぼ終了。加給圧コントロール装置とバイパスバルブのアジャスト作業も合わせて行った。
排気系の作業を開始した。仮装着したタコ足(左側)とノーマルエキゾーストマニホールド。ZR1とZ06はノーマルでも3インチDual の太い排気パイプが標準となる。
Z06/ZR1用エキゾーストマニホールド、通称タコ足。丸いポートがZR1用、下側のDポートはZ06用となる。排気ポートの大きさはCNCポート研磨されたZ06用が一回り大きいが、パイプ径は約48mmと同径。材質はステンレス製となる。パイプは、ほぼ等長。
ZR1用タコ足の拡大画像。ポートは#400研磨仕上げを行った。
タコ足が仮装着された状態。
仮装着の後、耐熱布を巻き付け本装着となる。4つのセンサーはO2センサーと空燃比計のセンサー。加給圧アップを機にTOMEI製車載型 空燃比計を取り付けた。
フロアープレートの補強Bolt。Z06/ZR1はアルミフレームなので、補強Boltを使用して締め付けトルクを確保した。
フロアープレートを装着した状態。プレート上面には耐熱ヒートシールドを貼り付け加工をした。コルベットはこの部分の防熱加工で、センターコンソールとフロアーの加熱がかなり改善できた。また防音効果もある。
更にフロアープレート下にヒートシールドを装着した。アメリカ製でC6コルベットのフロアー用に作られている。またC5用も設定されている。
装着した状態。固定はフロアープレートのBoltを共用。
タコ足に耐熱布を巻いた状態。助手席側の画像。
同じく運転席側の画像。
試作マフラー#1 Corsaマフラーのセンター部分。サブマフラーはオリジナル。
触媒は日本製メタルキャタで600馬力対応が2個。Xーパイプはキャタの前とした。
サブマフラー後方の画像。パイプ径はノーマルと同径で3インチ(76mm)Dual。
上よりZR1 純正、Corsa、WEST オリジナルとなる。パイプ径はいずれも3インチDual。
耐熱布を巻き付けた状態。防熱と防音効果があるが、排気の流速アップも望める。
O.S技研製 Super Traction LSD 装着の為のリアサブフレームの取り外し。
リアサブフレームが完全に降りた状態。
デフAssyとトランスミッションを切り離す。
デフAssy左側はデフ用オイルクーラーとその配管。
デフAssyを取り外した状態。
同じくデフAssyを取り外した状態で斜め後方から。
O.S技研製Super Traction LSDを組み込んだZR1用デフAssy。
Z06のデフケースよりリブが増えて剛性がアップしたと思われる。
新しいデフAssyを組み込んだ状態。
同じくアフェンダーから見たデフAssy。
GT3レース用ナックルの取り付け。左側がGT3レース用ナックル。ハブベアリングの取り付け位置が上になっている。
リア用ナックルにパーキングブレーキパーツやバックプレートを装着した状態。
フロントバンパー補強
有効なダウンフォースを得る為には、バンパー先端の補強が必要と考え作業を行った。
右側のアルミ製タンクは水冷式インタークーラー用。
リア部分の補強
リアDiffuserの取り付け部分の補強を行った。
Bremboキャリパー フロント用。パッドはかなり大きく、これまでに乗った車のパッドでは最大サイズ。
Bremboキャリパー リア用。キャリパーサイズは大きいがパッドは小さめ。
トランスミッションOILクーラーラインを改善した。Z06/ZR1にはワンタッチカプラーが多く使用されているが、Oリングの不良もしくは加工精度が原因のOIL漏れをラジエターサイドタンク等で複数回経験した。ANタイプのアダプターとフィッティングは漏れに対する絶対的な安心感がある。
これが問題のパーキングブレーキ。
左がZR1純正ローター、右はBremboローターとオリジナルベル。ベルの周り色の濃い部分が鉄製ブレーキリング。軽量化の為、多数の穴をあけた。
ZR1純正ローターベル部分。内側がブレーキシューのあたる部分だが、アルミの地肌のままなので効きが弱いと思われる。
オリジナルのBrembo用ローターベルで材質は7075ジュラルミン。周りが鉄製ブレーキリング。ローター重量は5.5kgと軽い。2006年にZ06用に製作した。
ホイールメーカーに依るZR1ブレーキキャリパー部分の測定。TE37 19-9.5JをZR1の前輪用として6月に発売予定。
同じくホイール製作のための測定。これまでにC4, C4 ZR-1, C5, C6 Z06, C6 ZR1を測定しTE37ホイールを製作した。
リアにTE37 19-12.0J をテスト装着。
ZR1 リアブレーキローター。材質はセラミックカーボン製で軽量、サイズは380mmとなる。
WEST オリジナルZR1用ビルシュタインショックアブソーバー。4種類の減衰力を設定。ストリートからサーキットまで対応可能。
フロントZR1純正ナックル
フロント足回りの作業。
フロントGT3 レース用ナックル。ハブベアリングの取り付け位置が1インチ+上になり重心を下げる事が可能。ZR1純正F55 ショックアブソーバーで車高を下げたい場合にもOK。
車高下げとマフラー交換等の改造に着手する前に、Z06とZR1の違い及び感じた事ををまとめてみた。
Z06 | ZR1 | |
---|---|---|
排気音 | ノーマルは適度な排気音で乗り易いが、社外品は全て大きめでこもり音も気になった。スペース的にマフラーの容量を大きく出来ないのがC6の難点だ。7Lで高圧縮比の消音マフラー開発には、2006年以来5年間取り組んできたが未だに継続中だ。出力、トルク、音量の両立は難しい。 | まずノーマルマフラーは排気量が小さく低圧縮比の割にはZ06と同等の音量に感じた。テスト1で、社外品マフラーに交換したところ、音量はZ06よりはるかに小さくなった。排気量が6.2Lと小さい事と低圧縮比なので当然だろう。ノーマルマフラーが意外にZ06並みの音量だったのは、ZR1マフラーの構造に原因があった。テスト2でZR1にZ06のノーマルマフラーを装着したが、明らかに静かになった。 |
乗り味 | G.Yのランフラットタイヤが原因なのか硬く感じた。タイヤを替えると走りがぐっと良くなった。更にショック交換のみでメ-ター最後まで踏めるようになった。 | 更に硬く感じたが、タイヤを変更すると柔らかい。但し過敏で乗り易さはZ06に劣り全開で踏むのが怖い。タイヤサイズの変更でかなり改善されたが、ZR1のパワーを全開で踏める様にするのが今後の課題だ。 |
タイヤ/ホイール | 275/35ZR18 と 325/30ZR19G.Y のランフラットタイヤを新車装着。直ぐに交換した。BSのRE11やミシュランのPS2が良かった。 | 285/30ZR19 と335/30ZR20ミシュランPS2のランフラットタイヤ。タイヤは良いが、サイズに問題が有ると思う。シャーシの設計上、大径タイヤの装着が難しいところに流行を追って、20インチ25扁平タイヤを装着した事に無理があるだろう。私見だがZ06同様の18/19インチが走り易い。因みに機能本位のレースカーのCorvetteGT3やC6Rは下記のサイズ、扁平率のタイヤを装着している。F310/30-18 R 320/40-18 タイヤ径は、 F650ミリ/R710ミリ。扁平率は上記の通りFは30扁平Rは40扁平となる。25扁平のレースタイヤはまず見かけない。 |
ナビ | ナビとしての最低限の機能は備わるが、せめて後方カメラ等が欲しい。 | 更に軽い吹け上がりが特徴。ショートストロークらしく軽い吹けだが、加給されると圧倒的なトルクで速い。当初は加給エンジンに対する若干の抵抗も有ったが 、この速さと乗り易さ(エンジンに関して)を経験すると、考えが全く変わった。更に後日加給圧をアップしたが、これまでの人生で最も速いコルベットになった。 |
エンジン | 7Lとは思えない軽い吹け上がりだが、踏むとパワーが溢れ出た。5年間好印象は変わらなかった。またエンジン出力とシャーシがマッチングしている感じだ。 | 更に軽い吹け上がりが特徴。ショートストロークらしく軽い吹けだが、加給されると圧倒的なトルクで速い。当初は加給エンジンに対する若干の抵抗も有ったが 、この速さと乗り易さ(エンジンに関して)を経験すると、考えが全く変わった。更に後日加給圧をアップしたが、これまでの人生で最も速いコルベットになった。 |
エンジン形式 | LS7 511馬力(日本表示)シリンダーブロックの設計出力 550馬力 (データはGM Performance Parts Catalogより)空冷式OILクーラー但し油温のオーバークールが問題点。特に冬場は油温が上がらず気をもんだ。 |
LS9 648馬力(日本表示)シリンダーブロックの設計出力 900馬力 !! (GM Performance Parts Catalogより)エンジン横に水冷式OILクーラーを装備。インタークーラーのHeatExchangerとの併設を避ける目的でこの位置になったと思われる。水温より油温を高く保てるのが良い。 |
ラジエター | サイドタンクが樹脂製でラジエターの容量もC6と同サイズで小さい。 | アルミ製でZ06に比べると一回り大きく容量も増えた。外気温が10度程度では問題がないように思えたが、今後気温の上昇する季節になるので様子を見たい。 |
ミッション | Toremec 6速ミッションギア比 2.66 1.78 1.31 1.00 .74 .50C4以来同様のギア比だが、6速が高過ぎ で使えないので実用的には5速だ。最高速も5速で踏む事になり、ノーマルのLS7の場合パワーバンドを外れてくるので最後は我慢大会の様相となる。クロスレシオミッションを搭載する事で数キロの最高速アップが望めるのと、そこに達するまでに要する時間が短縮するので安全性が増すと思う。 | Toremec 6速クロスレシオミッション、ダブルシンクロでシフト操作も軽い。ギア比 2.29 1.61 1.21 1.00 .81 .67適度にクロスで6速も有効に使うことが出来るので、非常に良いギア比でシフト操作が楽しい。Z06に使用すると、とてもマッチングが良く走りが良くなった。特にZ06にハイカムを組み込んだ場合はこのクロスレイシオミッションで高回転が生かせた。またショートストロークシフターとのマッチングも良かった。 |
クラッチ | シングルプレートクラッチ踏力は軽く12kg程度 | 容量の大きなDualプレートクラッチ踏力はZ06に比べてやや重く実測値で13kg程度 |
デフ | ゲトラグ製でギア比は 3.42:1 | 同じくゲトラグ製でギア比も3.42:1と同じだが、LSDが強化されたらしく低速で曲がる時のデフの作動音がかなり大きい。その他としてはデフケースが変更された。具体的には剛性アップの為のリブが増え、ケース全体ががっちりした印象になった。LSDのケースは外寸は変わらないので、内部のスプリング等が強化されたと思われる。 |
マフラー | バルブ付き。3,500回転で開く設定。重量は約10kgX2個 | やはりバルブ付きで形状、大きさ、重量は同じ。但しリア部分が穴の開いたパンチング構造になっている。やや早く3,000回転でバルブが 開く設定。また内部構造が一部Z06と異なり、バルブの付く側の排気管のパンチングが省れているので消音効果がZ06に比べて少ない構造で、全開時の排気音が大きくなる設定。 |
塗装 | 約1,000万円近い高額車輌としては改善を求めたい。黄色やルマンブルー等オプション塗装はかなり仕上がりが良い。 | 基本的にZ06と同じレベル。約1,500万円の車輌としては塗装が寂しい。特にカーボン製のHoodはフェンダーやバンパーとは別に塗装したらしく、同じ色でも微妙に色調が違っていた。複数台のZR1、黄色、黒色、C.グレーで確認したが全て同じだった。 |
塗装コーティングに関しての注意点(Z06/ZR1共通)
塗装コーティング等でバフ磨きをする場合、コルベットはボデー全体が樹脂製なので熱に対する注意が必要。またカーボン樹脂製のフェンダーやHoodも、特に表面が熱には弱いようだ。一般に鉄やアルミ製ボデーの車輌の場合、メラミン焼付け塗装は160度付近まで温度を上げて焼成するが、コルベット等の樹脂ボデーの塗装は、50度程度以下で乾燥させる。理由は樹脂ボデーが熱に弱く高温乾燥ができないからだ。ZR1のカーボンHood自体の焼成温度も約150~160度程度なので、バフ磨き時の熱には注意が必要だ。
Z06 | ZR1 | |
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内装 | やはり塗装同様で約1,000万円近い高額としては改善を求めたい。またダッシュやドアの表皮が白く粉が吹い た様になるのもC6の特徴だ。ダッシュパネルが変形して、メーターベゼルとの隙間が大きくなるのも、よく有るケースだ。 | ドアパネル、ダッシュ等一部だが、3ZRパッケージには本革内装が装着されていて明らかに質感が良くなった。一部の変更だが質感はかなり改善され全体の雰囲気を上手く変えたと感心した。但し、防音、断熱材が少ないのは相変わらずでコンソールやリアラゲッジの底に防振、防音材を入れることにした。 |
ヘッドライトの自動点灯 | 全く反応が鈍く遅い。トンネルに入っても直ぐに点灯しないばかりか、短いトンネルではが出てから 点灯する事が多く危険だ。当然消灯も遅い。 C7での改善を期待したい。 | 全くZ06同様。5年を経過しても改善されて いないのには驚く。アメリカにはトンネル 少ないのだろう。改善を強く求めたい。 |
エアコン | 5年間を通じて効きも良く特に問題は無かった。 | Z06同様特に問題は無いと感じている。 |
パーキングブレーキ | 特に問題は無かった。 | Z06と比べて明らかに効きが悪い。リア部分を分解して理由が判明した。何とパーキングブレーキシューがアルミ製のローターベル(表面処理や鉄製ブレーキリングは無し)と組み合わされていた。以前、Z06にBrembo製のローターを装着する為、ブレーキローターベルを7075材で製作したが、パーキングブレーキの効きを確保する為に鉄製のブレーキリングを製作して組み合せた。表面処理の無いアルミ製のベルだけでは、十分な効きが得られないのは当然だと思う。 |