Z06実走レポート No.9
納車されてから早くも8ヶ月が経過し、走行距離は3500kmになった。これまでの問題点等をまとめてみた。
- エンジンOIL漏れはOILパンとドライサンプホース根元→増し締め等で対応。
- デフOIL漏れはデフ右側のシール部分→圧抜きバルブの作動不良だったのでバルブの清掃で修理完了。
- ミッションOIL漏れは後部のシャフトシール→デフ脱着時にシール交換で修理完了。尚、シールはC5と共通だった。
- ステアリングラックのOIL漏れと無負荷時の左方回転→ASSY交換で対応。
- 下回りからのコトコト音と雑音→デフ付近のマフラー吊り金具の位置修正で修理完了
- リア左のブレーキダクトが固定不十分だったので両面テープで固定した。
- ライトセンサーの反応が極端に悪い→未対策、ディーラーへ対応を要求。
- リコール発生、何とルーフパネルが剥がれる危険性が有る事が判明したとの事で、ディーラーにて補修と再塗装の予定。
以上が8ヶ月間で発生した主な箇所だ。
振り返ってみると、この24年間に国内では4台のコルベットを購入した。結果的に全てヤナセ(敬称略)から購入したが、この選択は正解だったと思っている。最近はキャデラック系等シボレーの取り扱い店が増えた事で、コルベットの商談が身近になった事は大歓迎だ。但し購入後のサービス面、部品在庫に関しては、まだまだディーラー間で格差が大きいのが現実だ。
長年に渉りコルベット専門店として独自にサービス体制等の充実に勤めてきたが、わからない場合の問い合わせと言えば、やはりヤナセのサービス部門が確実だった。また板金塗装部門はさらに格差が大きいと言える。社内にBP部門を持っているか否かで、経験による作業能力の差が顕著だ。特にグラスファイバー製ボデーのコルベットの塗装の場合は尚更だ。コルベットのBPに関しては、ヤナセには他のディーラーとは確実に一線を画すノウハウが有ると云えるだろう。
以上がこの8ヶ月の状況だ。若干の問題点等はあったが、やはりZ06は気に入っている。軽量で剛性の有る車体、OHVながら欠点が少なく高出力なLS7エンジン、低くてワイドな外観等、スポーツカーの基本に忠実にパッケージングされ、魅力的にまとめられている。
但し質感の向上は強く望みたい。同時に自ら開発にトライしたいとも考えている。具体的には質感を向上させた内装パーツ等の開発だ。プラスチックパーツの表面処
理を中心にトライしている。また機能面ではサスペンションと排気を改善を目指したい。
因みに、性能面では速さを自ら実証した。FerrariのF2桁モデルと競ったが、結果はこれを制した。一般的な355や360ではない。Z06のフロントミッドシップレイアウトは、高速でのレーンチェンジ時にお釣りが来ない。つまり揺り戻しが非常に少ない。経験的にミッドシップの場合はこの揺り戻しが必ず発生した。Ferrari599や次期NSXがミッドシップではなく、FRを採用した理由の一つだろう。それとこのレイアウトは安全性が高いことも選択の所以だ。
さてこのレポートの最初に書いたが、Z06は1インチの車高↓でベストなサスジオメトリーになる様設計されたと推測出来る。私見だが、実用性と高性能を両立する為の妙案だと思う。またこのセッティングにすることで、外観もさらに色っぽくスポーツカーらしさが増す。
冬のカントリ-ロードを窓とヒーターを全開にしたZ06で、気儘に走るのが楽しみな日課だ。