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General C4


1983年の暮れに初めてC4コルベットと出会ったので、かれこれ24年以上も以前の事になります。当時、C3コルベットを見慣れた我々の印象は、ずいぶん近代的になったと感じたものでした。C4は13年間とモデルライフが長く、販売、修理、チューニングで最も多く関わったモデルでした。この項ではこれまでの経験を元にC4について述べたいと思います。

 

1. C4コルベットの選び方

■正確な年式確認方法

運転席側フロントガラス下部に、シリアルナンバーが印刷されたプレートの下から8桁目のアルファベットが年式を表している。1984年式~1987年式がD~H、1988年式がJ、1989年式~1992年式がK~N、1993年がP、1994年式~1996年式がR~Tと数字と紛らわしいI,O,Qを除いたアルファベット順になっている訳だ。また運転席ドアの後部に、生産データが記入されたシールが貼られている。その最後に生産時期が年/月と明記されているので判別できる。

■事故車を見分ける

まずホイールベース(前後ホイールの間隔)を左右測定する事から始める。ハンドルの位置をタイヤが直進状態に保つ。できれば試乗後、直進状態で停車するのが理想、この場合ハンドルが若干傾くことは無視し、あくまでも車が(タイヤが)直進状態である事が必要。次に巻尺を用意する。前後どちらかのホイールのリムに巻尺の端を一人が押さえて固定、他方のホイールまでの間隔を正確に測定する。同じ要領で反対側を測定する。C4の場合では、左右での誤差2mm以下には収めたい。事故歴がある場合はこの差が大きい。但しキャスター角度も関係するので、事前にキャスター角度も確認するのが理想だ。C4のキャスター角度は約7度±1度程度だ。

さらに、フロントアッパーアームとショックアブソーバーの間隔チェックも大切だ。C4のフロントサスはダブルウイッシュボーン形式になっているので、アッパーアームの中をショックアブソーバーが通っている。ショックアブソーバーとアームの隙間が左右でほぼ同じ位が理想。やはり事故歴が有る場合はここの間隔が左右で明らかに違うことが多かった。

また、一般的にスポーツカーの事故は、フロントから衝突するケースが大半だ。C4のフレーム先端は板状のメンバーで左右を繋いでいる。このメンバーの取り付け状態を、注意深く観察する必要がある。新車時はこのメンバー部分がバンパー側から奇麗にスポット溶接されている。ところが事故でこの部分を交換作業した場合は、溶接方法の違いですっきり奇麗には見えないことが多い。まず、左右で同じ様に取り付けられているかどうか、確認から始める。他のC4を身近に観察できれば、比較してみることでも判断できる。一台ではなく、多数のC4を観察することが、事故車の発見につながると思う。

■必ずリフトアップで確認を

リフトアップする事で、乗り上げ事故等の有無、オイル漏れの確認、水漏れの確認等が容易に出来る。お店で購入する場合は、気持ち良くリフトアップに応じてくれる事が最低限の条件と考えたい。特に車高の低いC4は、縁石等への乗り上げ事故で、フレームへのダメージが深刻なケースが多く、必ず注意する必要がある。

 

2. LT-1について

ご存知のようにLT-1は1992年より1996年までコルベットに搭載された350CIDエンジンです。今の時代にマッチした燃費もよく、実用的で300馬力を発生するたいへんスマートなエンジンです。ただ、オイル量が約4.5リットルと少なく(ちなみにZR-1は約9リットル)、特に6MTで乗られる方はオイルクーラーの装着が不可欠です。別表の通りシボレーは350CIDのシリンダーブロックだけで16種類あります。残念ながらLT-1エンジンをレース用エンジンのデチューン版と考えていらっしゃる方が多いですが、一般のストリート用エンジンの少し手直ししたものというのが正解です。それゆえ16種類のシリンダーブロックの中でもごく普通のシリンダーを使用しております。経験的には400馬力+αが安全な限界だと考えます。もし、それ以上の出力を求める場合はBow Tieブロック(パーツNo.22551657)と18度ヘッドを使用するのが良いでしょう。しかし、この様なレーシングパーツを組み込んだエンジンはノーマルLT-1の3倍以上の費用が最低でも必要となりストリート用では必要かどうか判断の難しいところです。レースをされるのであれば絶対に必要ですし、もちろんドライサンプとなります。一般的にはLT-1は少しの費用で320馬力~330馬力くらいまで馬力アップができますのでLT-1のオーナーはぜひお問い合わせください。

 

3. ZR-1について

WESTは1990年よりZR-1の輸入・販売・修理・チューニングを行ってまいりました。おそらく日本で1番たくさんのZR-1を扱ってきただろうと思います。ZR-1はコルベットとしてはごく少数の(約7000台)モデルですが、DOHCのエンジンは力強く、耐久性のあるベストなストリート用エンジンです。また、ボディはドアパネル、リアフェンダーが専用ワイド仕様となり、もっとも迫力あるC4モデルといえるでしょう。今後とも一生懸命ZR-1の販売・修理・チューニングを行ってまいりますとともに、パーツに関してもできる限り開発・在庫するつもりでおります。現在、アメリカにおいてもZR-1のエンジンをオーバーホールできる会社は限られております。日本においてはWEST(フォーミュラニッポンの2001年エンジンチューナー部門チャンピオンである尾川自動車の協力をいただいております)のみであると自負しております。ノーマルエンジンの修理から6.4L600馬力以上のエンジンの開発まで全て行っております。50000km以上走行したZR-1はフライホイール、タイミングチェーンテンショナー等より異音が発生するトラブルが報告されていますが、オーナーの方は1度WESTまでご相談ください。WESTをZR-1のサービスステーションとお考えください。 カムタイミング、エキゾーストサイズ、プラグの選定、空燃費等一般的な事も含め、より楽しく乗っていただけるよう色々な実際の経験に基づくノウハウがありますのでぜひお問い合わせください。また、ZR-1のパーツに関しては、エンジンパーツを始めチューニングパーツ、6.0Lや6.4Lのコンプリートエンジン、タイヤ(315)、ホイル(11X17)、純正ボディパーツ等すべて在庫いたしております。
ZR-1の生産台数
1990 3,049台
1991 2,044台
1992 502台
1993 448台
1994 448台
1995 448台
 

4.WESTコンピュータセッティングについて

WESTではコルベットのコンピューターのセッティングを下記の年式、タイプ別に行っております。

■350CID、350L-98、350LT-1(1992年、1993年のみ)

1982年~1985年は特別注文となりますので、納期が約2週間から3週間必要です。GM製の純正PROMを入手・及び加工が必要となり、加工後のPROMを書き換えます。

1986年~1989年も同様に特別注文となりますが、納期は約2週間が必要です。PROMの加工も同様にWESTで行います。

1990年~1993年は基本的に加工済みのPROMの在庫がありますので納期は1週間以内です。ご注文の場合は年式、オートマチックと6速MT、マフラーの種別を必ずお知らせください。

1994年~1996年は基本的にPROMタイプではありませんので、まったく違ったセッティングが必要となります。納期的には約1週間以内で対応できますので、年式、トランスミッションのタイプを必ずお知らせください。

■ZR-1、LT-5(1990年~1995年)

すべての年式のPROMの在庫が常時あります。また、5.7Lの標準エンジンのものからレース用の6.0L、6.15L、6.4Lで高圧縮の12.5:1までの全ての燃調、タイミングの開発を致しました。別紙のグラフを見ていただきますとおわかりいただけますが、コンピュータのセッティングのみで30馬力~40馬力のアップが可能となります。1例として93年型のZR-1でWESTコンピュータ、Borlaマフラーのみで452.6馬力にアップしました。納期的には1週間以内で対応できます。必ず年式とマフラーのタイプをお知らせください。

■ご注文の方法について

通常、お客様のECM(コンピュータ)をWESTに送っていただき、加工後のものと交換となります。90年式~93年式、およびZR-1はエンジンルーム内、ブレーキマスターシリンダーの隣の黒い箱がECMです。WESTではコンピュータを組み込み、実車テストの後出荷致します。コンピュータの交換は目にみえないトラブルが発生しやすいので、できるだけWESTもしくは遠方の方はお近くの整備工場で行ってください。WESTのコンピュータは基本的にはノーマルマフラー用と社外マフラー用、およびレース用の3種類があります。価格は99、800円となっておりますので、詳しくは本社までお問い合わせください。

■実車セッティングについて

基本的には全てのコルベットは走行距離、乗りかた、メンテナンス状態等によりエンジンの状態が違っております。また、外気温(真夏の40度から真冬の0度まで)の違いにより、エンジンの要求するセッティングが大きく変わってきます。理想的にはWESTのコンピュータを組み込んでいただき、シャーシダイナモ、空燃費計、スキャナー等を使用してその車だけの、より煮詰めたセッティングをするのがベストです。過去のセッティング例ではコンピュータ交換時と比較して約20馬力以上のパワーアップがZR-1で確認されております。

WESTでは本社工場で実車セッティングを行っておりますので、ぜひお問い合わせください。必ず予約が必要です。レース車両、走行会仕様等のセッティングも可能です。

 

5. サスペンション・ブレーキについて

■コルベットのスプリングレート C-4

主な年式のモデル別です。実際は、より細かく分かれておりますので、おおよその目安として参考にして下さい。尚、コンバーチブルは、ほぼクーペに準じていますが、やわらかめなセッティングに感じます。
年式/モデル ’86 ’87 ’88 ’89 ’90 ’91 ’92 ’93 ’94 ’95 ’96
クーペ F 5.3 5.3 9.5 9.5 9.5 9.5 7.4 7.4 7.4 7.4 7.4
R 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0
クーペZ-51 F 6.8 6.8 11.8 11.8 11.8 9.2
R 5.8 5.8 5.8 5.8 5.8 5.8
クーペZ-07 F 11.8 9.2 9.2 9.2 9.2
R 5.8 5.8 5.8 5.8 5.8
ZR-1 F 9.8 9.8 7.7 7.7 7.7 7.7
R 4.0 4.0 3.3 3.3 3.3 3.3
■コイルオーバーキット

WESTのコイルオーバーKITは、上記のスプリングレートを元にフロント8kg~11kg、リア6kg~8kgを使用目的、車種などにより対応しております。ピロアッパーマウントは標準で、ロアーマウントもオプションとして設定しておりますので、お問い合わせ下さい。また、同時にショックアブソーバーに関しても経験に基づき色々なデータがありますが、ビルシュタイン製を主に使用しています。C-3の81年式もやはりビルシュタイン製がよいマッチングでした。ちなみに谷田部での最高速チャレンジでは、KONIのダブルアジャスタブルを使用しましたが、セッティングがバンプ、リバンプ両方向でできるため、なかなか難しいのとコスト的に高価です。一般的にアメリカ車のショックアブソーバーは柔らかすぎるものとハードすぎるものの両極端がなぜか多く見受けられました。

入庫しましたコルベットの多くは(特にフロントをリーフスプリングに改造したタイプなど)は、ハードすぎるセッティングではねてしまう車が多かったです。決して足の悪さのせいにするのでなく少しのセッティングと正しいショックアブソーバーの選び方でより乗りやすくしなやかな足にできます。ぜひ本社までお問い合わせ下さい。

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