Z06の最高速度
Z06の最高速度予測
海外のTESTレポート等では、新車TESTのZ06で315km前後、同じくZR1が200マイル+の320km+と書かれているので、その辺りがノーマル車の実力のようだ。
では実際に日本国内でZ06はどの位のスピードが可能かを考えてみた。
国内にはおおよそ250台以上のZ06と50台位のZR1が存在すると思われるが、全くの新車状態の車輌より、マフラー交換等のライトチューンが施された車輌が多いのではないだろうか。特にZ06はシャーシダイナモ計測で、530~550馬力に達する車輌も珍しくない。海外のTESTレポートを上回る最高速度320km+が可能なZ06は少なくないと思われる。(注)馬力表示はシャーシダイナモ計測による数値。
比較データとして1998~1999年当時のWEST CORVETTE 谷田部最高速度チャレンジをご紹介したい。この当時のWEST CORVETTEは、C4に先代ZR-1のLT5エンジン(6.0L 540~550馬力程度)を搭載して、最後のAUTO WORKS誌のTESTで316.82kmを達成した。
ご存知の方もいらっしゃると思うが、最後のAUTO WORKS誌の谷田部テストは、バンク進入速度を抑えるため計測位置を従来より100m手前に設定した。そのため従来の記録より、数キロ低くなったとも言われている。
さて谷田部に比べて圧倒的に長い直線区間と、防音壁等で横風の影響が少ない高速道路では、約5km程高い最高速度が可能と考える。(これはコルベットの場合)理由はバンクが無いからだ。谷田部テストではバンクを如何に高いスピードで走りきるかで記録が左右された。このテストコースは本来の設計速度が低く、大半のテスト車は本当の最高速度ではなく、バンクからの加速状態で計測されていた。
以上をまとめると、当時のWEST CORVETTEをもし高速道路で試したなら、最高速度は325km近くに達したと推測する。WEST CORVETTEの車輌重量は1,300kg台だったので現行のZ06よりは軽いレベルだが、エアロダイナミックスと操縦安定性は現行Z06の方が優れている。もしZ06で530~550馬力程度ならば、同様の約325km近くに達する事は十分可能と思う。更に100馬力アップの630~650馬力のZ06ならば、条件の良い高速道路では10kmアップの335km+に近い最高速度も可能だろう。
C4コルベット~Z06共に加速の感じはNAチューン故か、加給エンジンの様なパンチ力はあまり感じない。特に4速~5速での加速はスーと車速が伸びていく走りが特徴で、気付くとかなりの速度に達しているといった感じだ。車体と空気抵抗の小ささを実感するような走りと云える。
そういった意味でも、従来のアメリカ車のイメージとは違うのが最近のZ06だ。余談だが、Z06は燃費も良く高速道路で流せば8~10km/Lは全く日常的な数値で、11km/Lも可能だったとオーナー氏からお聞きした。
Z06は歴代でNo1の傑作コルベットだとつくづく思う。