LS7エンジン トラブル
エンジンから異音発生と油圧低下
2006年式Z06、走行距離12,000kmのZ06のエンジントラブル。最初は油圧低下に気付き、次にエンジンの下の方からの異音(打音)が発生した。状況的にコンロッドベアリングのトラブルと予測した。写真はエンジンスタンドに取り付けたLS7エンジンでOILパンを取り外した状態。取り外したエンジンOILパンの底にはかなりの金属粉が確認できた。2個の黒く丸いのはエンジンマウント。またエキマニの中が横一列に4本の排気管が並んでいるのが見える。
写真の左側がウオーターポンプ側、左より1番シリンダーとなる。メインキャップとコンロッドのオレンジ色のマークは、GMで組み立て時に書かれたものと思われる。左端に楕円と円形のポート3個有るのがOILポンプだ。1~8番シリンダーのコンロッドをチェックしたところ、左端の1と2番が「ガタガタ」と動いたので故障箇所と判断した。
コンロッドのキャップを取り外した状態。クランクシャフト表面の傷は予想より少なかったが、チタニウム製コンロッドの側面が削れ、メタルも損傷していた。
取り外した1番と2番シリンダーのコンロッドのキャップ部分。傷ついた側面が確認できる。
エンジンOILに金属粉が混入し、エンジン全体に残留していると思われるので、Dry SumpタンクやOILクーラー本体及びラインの洗浄が必要だ。但し細部に詰まった金属粉の完全洗浄は困難だ。
大排気量エンジンは基本的に高回転が苦手、と考えるのがトラブル防止に繋がると考えている。水温と油温と油圧を常にチェックする習慣をつけたいと思う。